薬膳は食べる人の体質に合わせた
オーダーメイドの健康法。
自分の体の状態を知り、食品の性質を知って初めて、健康維持と体質改善ができるのです。
ここでは私、小野槇玲の食に対する想い、薬膳に関する考えをご紹介したいと思います。
薬膳との出会い
みなさんは、「薬膳」という言葉に、どんなイメージを持っていますか?
苦そう、材料が手に入らなさそう、料理も難しそう・・・。そんな言葉が聞こえてきそうです。でも、「暖彩」の薬膳の魅力の一つは、なんと言っても「手軽さ」。
材料だって、特別なものでなくっていいのです。例えば、「キャベツの芯と長ネギのスープ」。スープの味付けはなんでもOK。これだけで、体を温め、免疫力をアップさせるという効果があるのです。風邪のひき始めにお勧めのレシピです。
食材の組み合わせ、料理法など、ある一定のルールはありますが、それさえ守れば、いくらでもアレンジのできる、簡単で体にも良くっておいしいという理想的な料理法なのです。
実は、私も薬膳によって人生が大きく変わった一人なのです。
十年前、わたしの体はボロボロでした。1か月間三七度台の微熱が続き、病院を転々とするうちに、胃炎になり、食後に常に吐き気におそわれました。二十代前半とは思えない肌のくすみ、しわ、目の下のクマ、頭痛、肩こり、便秘、腰痛、足のむくみ・・・。これが、栄養士時代の私です。
体調を何とか良くしようと、体に良いと聞いたことはすべて試しました。マッサージ、サプリメント。カロリーを計算し、栄養バランスを考えた食事を作り続けましたが、状況は一向に改善されない。
そんな状態に苦しんでいた二年前、薬膳料理と出会いました。薬膳という言葉こそ知っていましたが、私にも薬膳に対し、冒頭に書いたようなイメージを持っていて、正直あまり興味は持てませんでした。でも、その内容は驚くべきものでした。その奥深さ、食材を一切無駄にしないという考え方、旬の食材を摂る意味。命を育むものは食であり、食を生み出すのは自然界。そしてそのなかに生かされているわたしたち人間という存在。
「食材ひとつひとつに薬効がある」ことを学びつつ、私自身の体質や症状を弁証(西洋医学でいう診断)し、「薬膳」を生活に取り入れてみたのです。そうすると、体調はみるみる良くなり、これを続けることで、花粉症体質まで改善されたのです。
今私がこうして関西一円をターゲットに仕事ができるのも、薬膳と出会ったおかげといえます。
薬膳はオーダーメイドの健康法
現代は、空前の「健康ブーム」。
この健康ブームの裏側には、現代日本人の、体に対する不安があるのではないでしょうか。死の四重層と呼ばれる高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満は、どれも食べ過ぎ、栄養過多によるものです。逆に言うと、食生活を改善することで、こういった生活習慣病は防ぐことができるのです。
でもこの健康ブームで、実際に体質が改善された人が、どれぐらいいるのでしょう。テレビである特定の食材が良いと聞けば、猫もシャクシもそれへ走る。でもその食材は、果たしてその人の体質に合ったものかはわかりません。逆に、偏った食事になってしまって、体調を崩してしまうことだってあるのです。
顔や体型が違うのと同じように、体質だって十人十色。
薬膳は食べる人の体質に合わせたオーダーメイドの健康法なのです。高血圧の人が高麗人参のドリンクを、健康のためにと毎日飲むと、ますます血圧が上がります。冷え症で便秘の女性が、バナナを食べ続けると、もっと便秘がひどくなり、更年期障害のような症状が若くっても現れることだってあるのです。
自分の体の状態を知り、食品の性質を知って初めて、健康維持と体質改善ができるのです。
病気になるまえに・・・予防医学としての薬膳
現代予防医学では、解毒(デトックス)、免疫力の向上、血流の改善(血液サラサラ)といったことが重要視されています。皆さんもテレビで聞いたことがあるのではないでしょうか。 薬膳を、日常生活に少し取り入れるだけでこれが可能になります。
本来の意味での「健康」と「美しさ」を手に入れるための、一番の近道が薬膳だと私は考えています。
魚ひとつ取っても、工業排水や生活排水によってが海が汚れ、その中で生息しているものは、たくさんの毒素を含んでいます。野菜には農薬、加工食品には添加物。現代の食べ物から毒を摂取しないことはまず不可能です。体に良いものを食べることより、体に不要なものを出す食品を食べることが、飽食日本人の健康の秘訣ではないでしょうか。
もちろん、体に悪いものを「摂らない」に越したことはないのです。が、そのために有機野菜や無添加調味料などだけで食生活を満たすには、かなりの家計圧迫が伴います。どんな人でも気軽に、解毒、免疫力の向上、血流の改善という3大コンセプトを実践できる方法でなければ、継続できません。継続することこそ、健康を保つ秘訣です。
また、体に良いものだけをとろうと神経質になりすぎると、ストレスが生まれ、ストレスは病気を生みます。
だからこそ、薬膳なのです。薬膳で食事に、不要物の排出を促すような食材を盛り込めば、知らず知らずのうちにキレイになれるのです。
本当の美しさとは内面から表れるものです。どんなに高性能な化粧品で表面をかくしたり、エステに通ったりしても、年齢を重ねれば、ごまかせなくなります。肌は内臓の鏡です。そして、心の汚れは表情に表れます。薬膳で内面から美しくなる・・・
この、「薬膳」をもっとたくさんの人に知ってもらいたい!
そういう思いで、薬膳コーディネーターとしてレシピ製作や料理教室、セミナー活動をするようになりました。
食事は、毎日のことです。健康のために将来のために、体に良いものを取り入れたい・・・。こう考えていない人はきっといないと思います。でも実際は、忙しくてそこまで考えられない、考えたとしても実行できない、また、何が体に良いのかわからない・・・。それが現状ではないでしょうか。
そういった方々のために、じっくりとカウンセリングをし、目的と体質にあわせたジュースのレシピの作成を行っています。暖彩のオリジナルジュースを飲み始めてから、今までどの健康法も効果がなかったのに体重が減った、冷え性が改善された、常にあった倦怠感がとれてカラダが軽くなった、顔のシミやしわがうすくなり肌ツヤが良くなった、翌シーズンの花粉症が軽くなったなど、たくさんの喜びのメッセージをいただいたとき、この事業を始めて良かったとしみじみ感じます。
相談の多いダイエットについては、暖彩の目的は「体重を減らすこと」ではなく「減った体重を維持すること」です。
肥満のリスクが高い生活を送っているのが十〜三十歳代。豊食時代に生まれ育ち、食育を受けてないことが原因です。ダイエットを続けるために大切なことは、食欲を満たすことや、ストレスを溜めないこと、面倒でない方法で行うことです。
ただ低カロリーのもので食欲を満たすということだけでは、カラダを冷やし免疫力を下げる、必要な栄養素までも排出してしまうことになり、その後の健康が懸念されます。 空腹感を軽減する為には、適度な油分も必要です。肌は内臓を表しますから、体重は減ってもシミやシワ、吹き出物の跡が残ったりということになれば、何のためにダイエットしたのかわかりません。
キレイな花が咲くには丈夫な根と、水分や養分を吸収しやすい健康な茎や葉が必要です。キレイに痩せたいものですね。
大人も子どもも正しい食べ物を自らで選ぶ力を
食の崩壊の危機にある日本には子どもたちの食育も重要です。食育とは、正しい食を選ぶチカラを養うこと。つまり「食の自立」に向けての取り組みです。
料理は8才ごろから始めて、12才ごろまでに自立することが望ましいとされています。そのゴールデンエイジを過ぎてしまうと、中学、高校、大学、社会と進み、年々忙しくなる中で、正しい「食」を学ぶのは困難です。
食事を作るということは生きる術を知るということです。毎日の食によって健康は養われ、食は命を育てます。
今、実際に家庭で食育といわれても、戸惑う家庭がほとんどのようです。両親世代が食育を受けていないからです。でも、難しく考える必要はありません。
たとえば、子どもと一緒に買い物に行ったとき、野菜を選ばせてみる。カレーを作るときに材料を冷蔵庫から出してこさせる。これも「食育」です。
また、怖がらずに、包丁を持たせてみる。ガスコンロの火をつけさせてみる。そのときに注意すべきことさえ教えておけば、ケガをしたとしても最小限におさえることができます。そして何よりも、料理に対する関心が育ちます。
最初は週に一度、月に一度でもいいから時間を作って、一緒に台所に立つ。ものを作り出す喜びによる達成感が、なによりも自信につながります。親として子どもたちにしてあげられること。それは自分の体は自分で守れるようにしてあげることではないでしょうか。
親として、生きる術を教えてあげてください。子どもは、楽しんで料理を覚えますよ。
暖彩では、食育に対する取り組みとして、「こどもきっちん」を行っています。参加しているこどもたちは、楽しみながら食材と親しみ、食べることの意味を知ります。
食は命をつくるもの、喜びを生み出すもの
人生にとって一番大切なもの。それはやはり、「健康な心身」ではないでしょうか。
健康であってこそ、夢を見て、前を向き、喜びを感じられるというものではないでしょうか。
「頂きます」という語源のとおり、食をいただくことは命をいただくこと。
だから、食に携わる職業に就けたということを、誇りに思っています。
日本列島の食の崩壊という病気をくいとめるために、治療(大人への薬膳)と予防(こどもたちへの食育)を、広げていきたい。そして、日本が健康になるように全国を駆け抜けていきたいと思っています


